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REPORT

2019年1月28日、京急電鉄の羽田空港国際線ターミナル駅に

駅構内では日本初の「錯視サイン」が設置されました。

 

錯視サインはどの国の方も言葉を介さずとも直観的に分かり

見せたいポイントで最大限案内標識として効果を出せます。

電源が必要なく、安全でインパクトのあるこのサインは大きな話題を呼びました。

 

トリックビジョンを用いた案内サインの製作は、当社でも初の試み。

今回はこのサインの製作レポートをお届けしたいと思います。

 

 

 

『駅の案内サインを、トリックビジョンで作ってほしい』

 

京急電鉄の広告・掲示板などの企画を手がける、㈱京急アドエンタープライズの

担当者様からご依頼を頂き、担当の筒井と小山は現地に向かいました。

 

京急電鉄、羽田空港国際線ターミナル駅の改札前。

ホームに向かう国内外の利用客でいつも混み合っている場所です。

 

 

 

 

「多くの海外のお客様がエスカレーターを利用している。

手荷物の落下事故が懸念されるので、エレベーターを利用してもらえるようサインを設置したい」

というご要望でした。

改札を抜けた先すぐ右手にエレベーター、さらにその先にエスカレーターがありますが

直進するとエレベーターは死角に入りやすく、気づきにくいのだそうです。

そこで、インパクトの高いトリックビジョンで案内サインを作ろうという企画でした。

 

・・・筒井と小山はお互い心の中で唸りました。

 

これまでに手掛けたトリックビジョンはフォトスポットとして作られたものが大半で、

案内サインとして利用されたことはありません。

高い誘導効果のあるサインを本当に作れるのか…?

 

不安な気持ちがぬぐえないまま、二人の試行錯誤の日々が始まりました。

 

 

 

 

これまで培ってきたノウハウを元に、まずはラフイメージを描くことから始めました。

最初は案内サインのイメージが固まっていませんでしたが、

沢山の描き上げたラフをもとに担当者様と密接に打ち合わせをして設置イメージを具体的にしていきました。

やり取りはどんどん増えていき、およそ20~30点もの提案の中から、最終的に看板と矢印のデザインに決定しました。

 

 

 

 

決定したデザインを元に、3DCGでデータを作ります。

通常のトリックビジョンと同様、指定のビューポイントから立体的に見えるよう、緻密な計算処理を行いながらデジタルアートを描いていきました。

また今回、設置する駅構内の中も3Dで再現し、実際の見え方をイメージしながら作っていきました。

今回は平面の床でしたが、壁と床にまたがったり歪曲した面に貼る場合は

対象に合わせて適したデータを生成していきました。

その中でも一番重要だったのは、エレベーターへ乗客を誘導できるように改札に入った6m地点で最大限浮き出て見える造りを意図的に設計したことです。

 

 

3DCGデータはなんとか出来上がりました。が、まだ完成ではありません。

サインが役割を果たしてくれるかどうか実際に現地に行って、出力した実寸サンプルを仮設置することにしました。

 

 

 

 

デザインは好評だったものの「置く方向と大きさを変えたい」などの調整点を担当者様と相談、確認しました。

(事前に確認できたことは幸いでした)

手描きのトリックアートと違って、修正や再出力が可能なところがデジタルの強みだなと感じます。

こうして最終的なデザインを完成させることが出来ました。

 

 

それから、データ作成と並行して、メディア(印刷する素材)についても、今回の条件に合うものを探しました。

イベント用のトリックビジョンよりもずっと長い間設置され、毎日たくさんの人に踏まれる物ですから、

特に耐久性が高いメディアを選んで使用することにしました。

 

 

 

 

こうしてついに、日本初の駅構内「錯視案内サイン」が完成しました!!

遠くからでも目立つ青空の矢印。思わず駆け寄って眺めたくなりますね。

インパクトがあり誘導効果が期待できそうです。

何度もロケハンや打ち合わせを重ね、たくさんの調整や修正を乗り越えてきたので

設営したときの感動もひときわ大きかったです。

 

 

しかし本当に感動したのはここから。

報道関係者向けの錯視サインお披露目会に、なんとTV地上波全局を含む

20社以上のメディアが取材に訪れ、各局で報道が行われたのです。

新聞やネットニュースにも取り上げられ、予想以上の反響に京急電鉄さんも驚いたそうです。

 

 

近年の海外観光客の増加に伴い、言語に頼らないボーダーレスなサインの需要増が見込まれており、当社としても期待が高まっています。

 

今後は動くトリックを使うなど、さらに目を引くような

新しい錯視デザインを創っていきたいです!( ^ω^)bグッ

 

 

追伸>

同駅構内には電車が飛び出して見えるフォトスポット、

「飛び出す!赤い電車とけいきゅん」(当社製作)のトリックビジョンや

杉原教授の錯視作品展も設置されていますので、

羽田空港にお越しの際はぜひご覧になってください^^

ライター:小山

カテゴリ:REPORT

アイテム: トリックビジョン®

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